NISAやiDeCoなどの資産形成制度が充実した一方で、どれを使ったらよいか迷っている方も多いのではないでしょうか。NISAは2024年度から大きく制度が拡充されており、より長く、より多くの金額を非課税で運用できるようになりました。これら2つの制度を比較しながら制度の詳細を解説したうえで、どちらを選んだ方が良いのかを見ていきます。
NISAとiDeCoの違いは?
最初にNISAとiDeCoの違いについて下記の点について解説しながら、制度の特徴を見ていきます。
- 利用できる人での比較
- 投資対象商品での比較
- 税制メリットでの比較
- 年間投資額での比較
それぞれ詳しく見ていきましょう。
利用できる人での比較
NISAを利用できる人は18歳以上で年齢に上限はありません。一方でiDeCoは20歳から65歳まで拠出が可能で、60歳kから引き出しが可能となります。
NISA | iDeCo | |
利用できる年齢 | 18歳以上 | 原則20歳以上65歳未満 |
https://www.fsa.go.jp/policy/nisa2/know/index.html
これはNISAが「少額投資非課税制度」という名前の通り、投資に対しての制度なのに対して、iDeCoは「個人型確定拠出年金」という名の通り年金制度のためこのような年齢制限が設けられています。
例えば18歳で投資を始めた人が、20歳の時に積み立てた資金を引き出してしまったら年金にはなりません。今ではなくて老後のために積み立ててもらいたいという国の意図の現れだと考えられます。
投資対象商品での比較
iDeCoに比べるとNISAの方が投資対象商品が幅広くなっています。
NISA | iDeCo | |
投資対象商品 | つみたて投資枠:金融庁の基準を満たした投資信託 成長投資枠:上場株式やETFにも投資が可能 | 運用管理機関が選定する商品から選ぶ 定期預金、投資信託、保険商品など |
iDeCoは年金という位置づけのため、定期預金、投資信託、保険商品などリスクが低く安全性が高いとされている商品に限定されています。一方でNISAは投資全般を対象としていますので、投資信託はもちろんですがETF(上場投資信託)や個別株式への投資も対象となります。
年金は引退後の生活を支える重要な収入源です。リスクの高い商品に投資して、万が一積み立てた元本さえも割り込むようなことになると老後の生活自体が成り立たなくなってしまいます。長期に渡って老後を支えるという資金の性格上、安全性の高い商品に対象を限定していると考えられます。
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